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上野原スタンド・バイ・ミー(Stand by Me)Ⅰ [昭和時代]

学生時代にアーネスト・ヘミングウエイの小説で題名は忘れたが、ニック少年が鱒釣りしながら川下りする珠玉の短編小説を読むと、必ず小学生時代の夏休み山梨県上野原町で過ごした日々を思い出した。
山梨県北都留郡の旧上野原町(平成17年2月南都留郡秋山村と合併、上野原市となり消滅)は、東京と山梨と神奈川の県境に近くにあった。今は都心への通勤圏としてベッドタウン化がだいぶ進んでいる。
その上野原には親戚の家があった。今もある三生会病院の裏側にあったと記憶している。嫁入り前の長女や大学生の長男を筆頭に子供は3男3女(実は親戚に1人養子に出していたので7人)だった。

自分は東京目黒の生まれ、今から50年以上前も目黒に住んでいた。小学生時代(昭和30年代)、夏休みになると一番上の姉を除いて、私と二つ違いの兄と3歳下の弟と3人で、山梨県の上野原の親戚の家に2週間ほど遊びに行くのが常だった。
上野原の伯父は、日産自動車に勤めていたが、確か営業部長の時に、独立し日産の下請けなどに携わる町工場を起こした。昭和30年代から始まった日本の高度経済成長に歩調を合わせるかの如く会社も業容を拡大、当時は子供の目からみても大層羽振りが良く見えた。バス停が自宅工場前に設置される際、広い工場内の敷地に桜の木がたくさんあったことから、伯父が「桜ヶ丘」と命名したぐらいだ。(今も地図上には桜ヶ丘を冠したハイツ名などが近隣に記載されている)
自宅では、母の手作りの料理ばかりだったが、上野原に行くと母の姉である伯母はしょっちゅう店屋物を頼んでくれたし、お小遣いを分け隔てなくくれるのが自分達には大層うれしかった。

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◇山下(近所の小川)からの釣行(川下り)は子供のワンダーランド
上野原の親戚の子供たちは、私たち兄弟よりずっと年上だったので、自分の長兄と同年の一歳上の従兄(三男)が子供にとってはめくるめくような上野原の冒険ツアーの道先案内人だった。今風に言えばインストラクターだろう。
その親戚の家から徒歩10分以内で行けるところに地元で山下(通称)と呼ばれる小川があったのを記憶している。山下は今思えば相模川支流とみられるが、私たちが川遊びに行った当初は清流だった。
私たちは、その山下から下流に向けて、時にすっぽんぽんで水泳を楽しみながら毎日のように釣行し、時には相模湖まで行きついたこともあった。
釣り道具は、糸と針は買いに行くが、釣り竿は山下に行くまでの道沿いの藪に生えている“しの(篠?)”と言われる竹笹の一種だろうが、それを折って使った。えさもうどん粉を水を加えて練ったものや石の裏に生息する川虫で、重りは、当時酒瓶のキャップなどについていた板状の鉛をはがして使用していた。
獲物となる魚ははや以外の大半は地元で「にがっぱや」といわれていた小魚だったが、クチボソ程度の大きさで、未だに本当の魚の種類はわからない。 

《自然の愉しみ》
私たちは魚の姿を追いながら、清流の岩場を進んでいくのだが、草や樹木で日の光が十分入らない薄暗い清流の上を悠然として飛んでいくトンボの最高峰オニヤンマに遭遇したり、両側を高木で囲まれた小川の数多ある石の上に静かにとまっていた蝉の膨大な抜け殻など“象の墓場”を連想させるような神秘的光景に出くわすこともあった。また、ある日、堰のたまりのあるところで釣りをしていたら、雨が急に降り始めた。何故か釣りは入れ食い状態になり、自然の面白さに僕らは感動して、誰も帰ろうと言わず皆で釣りを続けたのだ。しかし、僕たちが、雨が降っても帰ってこないので親戚宅では、伯父たちが大層心配し大変な騒ぎになっていた。結局、工場の社員の方に発見され車に乗せられて帰宅したのだが、鉄砲水でもでたら、幼い子供たち4人ではひとたまりもなかっただろう。

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《清流は子供たちのワンダーランド》
僕たちは毎日のように山下から釣行、川下りしていると、地元の子だけでなく県境のせいか神奈川県の子供などにもたびたび遭遇する。
小石を積み上げ堰き止めてドジョウを大量に捕獲する少年達、川沿いの木の根元に生息するカブトムシなどを石油缶の半分ほども捕まえて歩く神奈川の少年達にも遭遇した。
さらに、川の至る所に仕掛けられたガラス製のびんどう(今はペットボトルなどでつくるらしい)など、大人にはめったに出会わないが、山下からの川下りを楽しむ私たちだけでなく、それら遭遇した子供たちにとって清流はワンダーランドであったことは間違いない。


次回は、桂川と鶴川が上野原駅近くで合流しているあたりの金魚岩について記述

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■上野原スタンド・バイ・ミー(Stand by Me)Ⅱ~金魚岩アドベンチャー 
http://sodaxpiee.blog.so-net.ne.jp/2017-01-29

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